空手バカはつのだじろう。「俺たちいつでもロックバカ」と歌ったのはニューロティカのあっちゃん。
アクション監督、映画監督、スタントコーディネーターの谷垣健治さんの、日本を飛び出すところから、多くの現場で活躍する姿までをまとめた本。
“日本のアクション映画を変えるため、走り続ける男の一代記!(まだ途中だけどね)”と帯に記載。
「映画秘宝 COLLECTION 48 アクション映画バカ一代」
谷垣健治/著
洋泉社/出版
2013年3月11日初版発行
雑誌「映画秘宝」の連載を加筆・修正したもの。
吉川さんの「SAMURAI ROCK」のPVでもお馴染みですね。メイキング映像にご本人が結構出ています。
タイトルにもある通り、「バカ」という言葉が、もちろん肯定的に、随所に出て来ます。
帯にご注目。
“日本で最も優秀なアクション監督のひとりであり、彼率いるチームは、いずれ世界を股にかけ活躍することと思います! そうだ、いつの日かジャッキー・チェンと対戦させてくれないかなあ〜?(笑)”
「……」
冗談に聞こえないのがこの人の恐ろしい楽しいところ。
多分本気で思ってますよ。この人。
吉川さんに関する話題は、彼が映画音楽を手がけた「マスター・オブ・サンダー」(2006)や、映画「るろうに剣心」(2012)撮影時の話が掲載されています。
「るろうに剣心」で炎と対峙する刃衛の撮影中、すごい勢いでセットの中の火が広がる中を耐えた吉川さんへの我慢強さへのツッコミ部分が面白かったです。
大変だっでしょうが、文字通りそういうシーンでは燃える人なんで。
また、その他印象的だったのは「マスター・オブ・サンダー」の音楽データのメールのやりとりの時の一波乱。何日も徹夜しての曲作りには、らしいなあと思いながら読んでました。
裏表紙
帯の裏面には
“ジャッキーがウイスキーの緑茶割りを作ってくれて、それを半分自分のグラスに入れてくれた。そして、「ケンジ、お前は香港に来たばっかりのころはバカだったな。だけど、今はよくやっているよ。いや、本当によくがんばった! Very Good! Very Good!」と」言って、乾杯してくれた。長年のつかえがとれた気がして、ちょっとホッとした。(本文より)”
とあります。
ジャッキー、「お前は(中略)バカだったな」て!
全編通して谷垣さんの凄さと熱さとバカさ(良い意味で)に触れられます。
いつの日かジャッキー・チェンと対戦したい人にオススメの一冊。
Oh Yeah!!